2月22日、口腔ケア研修で近所の歯科クリニックの医師に来ていただいた。
僕が長年通ってる歯科クリニックで信頼している。
長年地域の歯科医療に貢献している医師の言葉には説得力があった。
僕は直接参加できなかったんだけど、録画した映像で後日、研修を確認した。
研修前に書いたブログはこちら。
研修冒頭
虫歯と歯周病が口腔内の2大疾患である。
その原因はプラーク(歯垢)である。
プラークが形成されるには数日かかる…
そんな知識を教えてくれる端々に、
「こちらの施設利用者はどれくらい自力で口腔ケア出来ますか?」
「1日に何回ケアしていますか?」
「担当する介護士は朝晩一緒?別?」
など、ご利用者の状況や施設側でかけられる労力も聞いてくれていた。
それらを聞きながら、出来ることを一つ一つ提案してくれた。
レベルを落としてでも継続できることを
すべての歯を丁寧に磨き、デンタルフロスも毎日行い、就寝前にフッ素を塗る。
これらをすべて毎日行う方が口腔内は清潔に保たれる。
ただ、施設としてかけられる労力には限界があるし、ご利用者も長い時間待つことが難しい人も多い。
僕も毎日やってるけど10分以上かかる。正直マジでめんどくさい。
まず、お互いが負担にならないようにすることが大事と教えていただいた。
数回に分けても大丈夫
上の歯、下の歯、表と裏。
前述の通り、すべての歯を丁寧に磨くのは時間がかかる。
口腔内を悪化させる原因はプラーク。
プラークは数日かけて形成される。
だから短時間で介助を要求される人の場合は、毎回すべての歯を磨くのではなく、朝は下の歯、夜に上の歯、という風にするのも1つの手、と教えてくれた。
ただ、これをやるなら施設内(事業所間)での情報共有が課題になるね、と付け加えて。
これは目から鱗だった。
虫歯になりやすい箇所を集中攻撃
虫歯になりやすいのは奥歯と上の歯だそうだ。
理由は、奥歯は単純に見えにくく届きにくいから、磨き残してとこで菌が繁殖するから。
上の歯が虫歯になりやすいのは、唾液と乾燥が関係している。
口の中の唾液は重力で下に落ち、上側の方が乾燥しやすい環境にある。
乾燥している方が菌は繁殖しやすいので、上の歯が虫歯になりやすいそうだ。
確率が高いところがわかってるなら、そこを攻めた方が良いに決まってる。
謙虚な姿は美しい
研修が終盤にかかった頃、医師としての考えも話してくれた。
「歯科医師は医院に来た人を治しているだけなんです」
「みんなが口腔ケアが上手になれば、医院は必要なくなる」
「日常的なケア、予防という考えがとても大事」
「だから利用者さんのQOLに寄与しているのは介護士さんです、これからも頑張ってください」
そんな言葉で締めくくっていた。
誰もが「先生、先生」と言われて慢心しそうな立場の人が、「QOLに寄与しているのは介護士」だと言える謙虚さに憧れた。
この医師は、今でも医療を学んだ師の元に定期的に通い勉強しているらしい。
生涯学習の姿にも憧れた。
終わりに
こういう人を見る度に人格者になりたいと思う。
色んなことが起きる度に未熟な自分が顔を出すけど。
そんな時こそ本質を見つめて、自分はいつまでも学びの徒であると謙虚な姿勢であれたら。