ルールと聞くと学校の校則などをイメージするのか嫌がる人が一定数いる。
「髪の色」「制服の着方」「通学で自転車禁止」
確かに校則は意味不明なものが多い。
ただ、基本は生きやすく、やりやすくするためにあるものである。
法律とは制約そのもの
法律のない世界、無法地帯を想像してみてほしい。
外に出れば強奪や暴力に怯え、交通規則はなく車やバイクに怯える。
商品やサービスを作っても、対価としてお金を払ってくれるかどうかわからない。
組織で働いても賃金を払ってくれるとは限らず、いつ収入が途絶えるかもわからない。
まともな精神状態ではいられないだろう。
法律があるからこそ生きやすいのだ。
制約で生産性は上がる
人が1日の中で「重要な意思決定」が出来る回数は限られていると言われる。
重要な意思決定というと、
- ・仕事場は今のところでいいのだろうか?
- ・子どもの教育は今のままでいいのだろうか?
- ・健康管理は充分に出来ているのか?
それらの重要な意思決定をするために制約が役に立つ。
例えば毎日着る服を統一することが挙げられる。
これはスティーブ・ジョブズやインフルエンサーがよく取り組んでいる、僕もそうしている。
1日に行う意思決定の優先順位を決めて、下位のものを減らす、もしくは無くすのだ。
そうすることで「重要な意思決定」に割く時間と労力を捻出する。
仕事における制約
ここからが本題、仕事の制約を理解して成果を出す。
成果とは「利益を出す」ことである。
ヒト・モノ・カネ・システムという限りある資源に制約を作り成果に繋げる。
例えば、介護現場で配置できるスタッフの数には限りがある。
その限りあるスタッフを曜日、時間帯、どのご利用者に誰が付くか?などを決める必要がある。
「限りあるスタッフ」という制約があるからこそ、どうやってその資源を最大化させようか?と頭を働かせることが出来る。
もし、どうしても足りなければ、給与体系という制約を見直して全体の給料を下げて人員を増やしたり、ボランティアを確保するって手もある。
限りある資源に制約を付けて、利益を出すのである。
上司こそ指示命令系統を守り抜く
会社というピラミッド構造の中では、指示命令系統は絶対ルールらしい。
これが崩れると組織崩壊すると本で見た。
僕も近い経験をしたので痛いほどわかる。
これこそ正に会社における制約である。
どんなに理解が難しい方針でも、一旦飲み込んで実行しなければならない。
会社はいつも「利益」と「利用者の満足向上」を中心に考えている。
これらと「スタッフにとっての快適な労働環境」は相反することもある。
僕の経験上、これが遵守できない時に指示命令系統が崩れる。
指示命令系統に関して、上司が妥協したり、部下が守らない。(もしくはお互い理解していない)
そのほとんどは「理解できない」ではなく、「理解したくない」がほとんどである。
組織が成果を出すには、一貫性と合理性のある行動、すなわち制約が重要なのだ。
終わりに
日常生活から仕事に渡り制約の話をしてきた。
一度立ち止まって、自分の日常と仕事での成果について考えてみてほしい。
テキトーや曖昧な制約は誰かが困っているはずだ。
誰かではなく自分かもしれない。