社長ブログ

外国人労働の現実~知っておくべき採用の裏側~

外国人雇用は人手不足の一助になる。

当社では6人の外国人スタッフを採用することに決めた。

その中で外国人雇用に関する勉強をしていると、色々と問題点や課題を知ることができた。

これらの課題は近い将来、多くの中小零細企業が向き合うだろう。

人材不足が顕著な地方郊外の零細企業は特に。

最近メインチャンネルで外国人労働者採用の表側を話したので今回は裏側について。

株式会社障がい者ライフサポート【広島市】YouTube公式チャンネル 外国人雇用の表側の話
株式会社障がい者ライフサポート【広島市】YouTube公式チャンネル 外国人雇用の裏側の話

すぐに選ばれるかどうかの時代になる

今回6人の採用で18人の応募面接、ほぼ20代前半。

ミャンマーの送り出し機関にて

今の日本で考えられるだろうか?

ただ、これも長くは続かないかもしれない。

2027年に技能実習制度が終わり、これから来る外国人の多くは特定技能制度でやってくる。

技能実習制度でやってきた外国人は転職ができず、最賃で働くのは当たり前だったようだ。

一方、特定技能制度でやってきた外国人は転職が自由だ。

そうなると、このSNS大時代。

外国人の間で雇用情報は瞬く間に広がり、比較が始まる。

  • 「この企業は待遇悪いよ」
  • 「同じ広島でもあそこの給料は時給200円多い」

実際、今日本にたくさん働きに来ているベトナム人のFacebookでは、給料明細を公開し合うグループがあるらしい。

今回ミャンマーで面接をした人たちも、「日本に行ったら友人と会いたい」と何人か言っていた。

今はまだ転職できない技能実習制度が残っている。

ただ、特定技能制度が主流に変わった瞬間、あっという間に売り手市場に変わるんだろう。

新卒か中途か

  • ・初めて日本に来る外国人を新卒
  • ・日本に来たことがあり、転職する人を中途

今回超勉強になったこの本ではそう表現していた。

地方郊外が狙うのは新卒。

理由は、彼らは「日本で働く」ことが目的になってるので、よく言うと”こだわりがない”んだそう。

一方、中途の人たちはもう働いたことがあるので情報豊富。

「転職するなら稼げる東京か大阪っしょ」

ということで都会が人気、地方は選ばれないらしい。

ただ、東京大阪の暮らしを知った上で、「人間らしい暮らしがしたい」と地方を選ぶ人も出てきているのだそう。

今回、うちの会社は6人の外国人労働者を雇用した。

彼らが今後どうなるのか、不安と期待が入り混じる。

借金をして来日

  • 「ようこそ日本へ!」
  • 「遠いところからよう来たね!」

そう言ってあげたい、いや、実際にそう言うんだけど…借金をしているらしい。

外国人労働者の多くは、自国の「送り出し機関」に借金をして来日するらしい。

“研修”という名目で多額の費用を請求され、払うお金がないから日本で働いたお金で返す仕組み。

そのため、彼らの最優先事項は「借金返済」となり、条件の良い職場を求めて転職を繰り返す傾向がある。

中には特定技能ビザでは許されていない副業をする人もいる。

これは、労働者自身の問題というよりは、制度の不備によるものだろう。

借金を背負っているために、働く目的が「生活の安定」ではなく「とにかくお金を稼ぐこと」になってしまう。

その結果、企業との信頼関係が築かれにくく、安易に転職をしてしまう問題があるのだそうだ。

「僕は6億くらい借金あるよ」と励ましてあげよう。

送り出し機関が儲かる仕組み

外国人労働者を日本へ送り出す「送り出し機関」は、日本企業と労働者の両方から手数料を取るので利益が出やすい。

つまり、労働者は高額な手数料を支払って借金をし、日本企業は紹介料を払うという構造だ。

これが、送り出し機関にとって「二重取り」になり、彼らが利益を得る最大のポイントとなっている。

この仕組みが続く限り、外国人労働者の負担は減らず、企業側も適切な人材を確保しづらい。

結果として、短期的な労働者の流動性が高まり、安定した雇用環境が築けないという問題が発生する。

新しい外国人雇用モデル:ジンザイベースの取り組み

この状況を打破しようとしているのが、「ジンザイベース」という仲介業者だ。

ジンザイベースは、送り出し機関を介さず現地のSNSで外国人労働者を直接募集する。

そして教育を行い、日本企業とマッチングさせる。

この仕組みによって、労働者は高額な手数料を支払う必要がなく、日本企業も適正なコストで雇用できる。

しかし、この取り組みは送り出し機関にとっては脅威となる。

そのため、ジンザイベースにはよく「脅迫状」が届くのだそうだ。

これは、現在の外国人労働市場がいかに既得権益に守られているかを示している。

「既存のやり方をぶっ壊す」。

か、かっこいい!

終わりに

今回外国人労働者を雇おうと思ったキッカケは、「そのくらいの費用ならやってみよう!」っていう軽いノリだった。

しかし実際にミャンマーに行き、本を読み、政府の動きを見ていると非常に興味が湧いた。

こんなアホでも人材不足の解決の一助になるとすぐにわかった。

こんなに興味が湧いた分野は久しぶりだ。

子どもを授かって、「親が働いてないと保育園に預けれない」以来のビックリだった。

今後ニュースを見る視点が変わるのは間違いない。

そしてまた最新ニュース、ミャンマーでは男性の出国禁止が決まった…

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