社長ブログ

システム1 vs システム2

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システム1、システム2とは行動経済学に出てくる「頭のモード」の話である。

一言で言うと、システム1は直感モード、システム2は熟考モード。

人間はこのシステム1とシステム2を行き来しながら日々の意思決定をしているという。

もちろん「10分前はシステム1、今はシステム2」などとキレイに分かれている訳はなく、グラデーション。

この考え方は最近読んだ本に書いてあり、過去に別の本やビジネス系YouTuberも言っていたのでスッと理解できた。

しかもすぐに日常生活でも活用できる考え方だと思ったのでブログにしておこう。

人間の非合理な部分を愛し、合理な部分に拍手喝采を送るために。

さて、問題です

  • ・野球のバットとボールが1ドル10セントで売っています
  • ・バットはボールより1ドル高いです
  • ・別々に買ったらそれぞれいくらでしょう?

システム1で回答してしまうと間違えてしまう。

案の定、僕は即答して間違えた。笑

間違えても大丈夫、アメリカの一流大学生でも間違えるそうだ。

答えはブログの最後に書いておく。

非合理な意思決定のシステム1

当たり前だけど、人間は毎日頭を使って生きている。

すべてのことを熟考していたらシンプルに疲れる。

だからあまり頭を使わない「お任せモード」がある。

それがシステム1だ。

例えば、

  • ・痩せたいと思っているのにコンビニでつい甘い物を買ってしまった
  • ・お金を貯めたいと思っているのについネットでポチッてしまった
  • ・カフェで知人が「アイスコーヒーで」と頼んだので、「私も同じものを」と言って本当に欲しいものを頼めなかった

など、誰もが経験したことのあるアレである。

しかもそれを「あの時はベストな判断をした、仕方なかった」と弁論する。

人間は非合理的な生き物である。

もちろん自分にもある。

それは愛おしくもある。

理性で繁栄をもたらすシステム2

一方、システム2は脳を使う。

だから多用はできない。

熟考モードのシステム2。

  • ・痩せたいから糖は1日50gに抑える
  • ・お金を貯めたいから必要な物以外は絶対に買わない
  • ・知人が頼んだものは関係ない。私が頼みたいのはホットラテだ

そうやって理性で決断して行動する。

人間が他の動物と違うのは、理性があることとも言える。

自分の理想とする容姿や生活、会社経営、現場でのサービス向上などでは、システム2が鍵となる。

システム1化するための習慣

人間が1日に熟考して意思決定出来る回数は、ほんの数回しかないと言われている。

要は本気でシステム2を使うのは1日に数回しかないのだ。

となれば限りある脳の資源を出来るだけシステム1でこなし、重要な意思決定の余力を作らなければならない。

  • ・毎日決まった服を着る
  • ・「お菓子は買わない、食べない」と決める
  • ・コーヒー(カフェイン)は14:00まで
  • ・夜の食事量はある程度自由

僕の生活はルールだらけである。

「息苦しい生活を送られているんですね…」と言われたこともある。

ちなみに実業家のホリエモンは、脳の資源を余計なことに使わないように、「人の名前を意図的に覚えない」って言ってたな。

システム2の時は頑張る

「息苦しい生活を送っている」

そう思ったことはなく、自分からするとむしろ逆。

重要な意思決定には時間と労力は惜しまない。

例えば4才の子どもに改善してほしい行動があれば、子どもが目で見てわかるように資料を作ったり、目の前で絵を書きながら伝える。

  • 文字がわからない彼にとって意味のある絵(イラスト)はなんだろう?

熟考した上で伝える、とても重要なことだ。

これで大体のことは理解に繋がり改善される。

今までやってきた障害福祉の現場支援にも似ている。

マクドナルドの失敗例

  • お客様アンケートを取った結果、サラダやフルーツなどのヘルシーメニューが求められている

そう意思決定をしたマクドナルドの経営陣は、2013年にヘルシーメニューを追加した。

その結果、大失敗した。

理由は、マクドナルドに来るお客様は大体「こってりのハンバーガーとフライドポテト」を求めて来る。

この時のお客様の頭はシステム1だ。

ただ、アンケートに答える時は頭でしっかりと考えて、理想の自分や”こうあるべき”という理性ある回答をする。

要はシステム2で答える。

買うときの状態と、アンケートに答えるときの状態が違うので、マクドナルドのお客様はヘルシーメニューを買うことはなかった。

もちろん経営陣はゴリゴリにシステム2で考えているので、理屈(合理)で考えたらヘルシーな食事が良いに決まってる。

本で紹介されていたマクドナルドの失敗例である。

これはどんなサービスや商品でも応用できる事例だと思った。

終わりに

こんな考えから、僕は人の言葉をあまり重要視しないようにしている。

見るのは行動が1番だ。

「何を言ってるか」は重要じゃない、「何をやったか」が重要なんだ。

また1つ、今日から使える考え方を知った。

あまり重要ではないことはシステム1に任せて、システム2の時間と労力を大切にしよう。

【問題の答え】

バット=1ドル5セント、ボール=5セント。

これで1ドル差になる。

直感(システム1)だとバット1ドル!ボール10セント!となってしまう。

僕もこうなってしまったm(_ _)m

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