2025年度の最低賃金が全国平均で約63円引き上げられ、広島県では1085円となる。
物価高と円安が続く中、この引き上げは避けられないのは僕でもわかる。
財布の減り方が前と明らかに変わっている。
マレーシアにいると日本以上に感じる気がする。
さらに介護業界は、観光業などの好調な産業への人材流出という課題にも直面している。
最低賃金でしか運営できない事業所は淘汰され、経営力のある企業だけが生き残る時代。
だからこそどの会社も本気で経営を考えて、スタッフもレア人材になるべく成長しなければいけないのである。

目次
最賃引き上げは必然
物価高と円安で生活コストが明らかに上昇している今、最低賃金の引き上げは当然の流れだ。
新卒初任給が5〜10万円アップする企業も出てきている。
北海道のニセコでは観光業の時給高騰により、介護施設から大量離職が起きた事例もある。
いわゆるリゾートバイトだ。
介護事業者はこれを「仕方ない」と諦めるのではなく、経営を根本から見直すべきだ。
人材は景気の良い業界に流れる。
これは避けられない現実である。
誰も言わない倒産増加の理由
介護事業所の倒産件数が過去最多というニュースがある。
訪問介護事業所の倒産の内、90%以上がスタッフ10名未満の超小規模企業だ。
確かに物価高や報酬の低さもあるだろう。
しかし僕は他の理由があると思ってる。
それは経営する能力が乏しく、規模拡大や事業効率化などとは無縁の企業だ。
そういうところは長期運営が難しく、経営陣が高齢だと身体的にもしんどい。
ただ、社会インフラという性質上、止めるに止められなかった。
それがこの物価高、円安、人材不足など、ネガティブな波に乗っかって事業廃止したケースが少なからずあると思ってる。
規模が小さすぎる事業所は経営効率が悪すぎる。
処遇改善加算頼みで「国が出した分だけ給料を上げる」という受け身の経営は無理だと思う。
外国人労働者もあと何年だろうか
地方では外国人労働者なしに産業が回らない状況だ。
農業、漁業、介護、建設の現場では不可欠な存在となっている。
ちなみに外国人労働は基本的に、日本人がやりたくない仕事が割り当てられる。
当社は最近25人から選抜した8人の外国人材を採用した。
しかし円安による実質賃金低下と、アジア諸国の経済発展により「日本で働くメリット」は急速に失われている。
2030年頃には日本が出稼ぎ先として選ばれない可能性が高い。
今の仕組みに安住していては取り返しがつかなくなる。
今のうちから外国人にも選ばれる経営は必須なのである。
誰でもできる生き残りアクション
現場スタッフの誰でもできることは「経営力のある企業を見極めて勤める」ことだ。
そうでなければ見切りをつけて転職をオススメする。
福祉事業はまともに運営してれば需要はある。
供給(人材)は増えない、経営効率の悪い事業所で給料が上がることはない。
給料だけでなく、事業展開もないから役職も空かない。
給料も上がらない、役職も上がらず能力向上もジリ貧必至。
見極めポイントは事業所数と明確な強みがあるか?だろうか。
頑張れる人は「レア人材」を目指す
介護でレア人材になるとは、色々あるだろう。
世界中の介護施設をボランティアして回ってもいいし。
1つのポジションを極めて、伝道師として全国を講演して回るのもいい。
ポイントは、自信が興味があり、人があまり手を出さないものがあれば良い。
何事も興味がなければ続かないし楽しくない。
僕は2017年に介護職のスペシャリストにはなれないと判断し、ジェネラリストの道を選んだ。
介護×経営×IT×不動産など、複数の専門性を掛け合わせることで希少価値を生み出す作戦だ。
めちゃくちゃ狙ったわけじゃないけど、別の力を付けようとは明確に思った。
割とレア寄りな人材にはなれたと思う、これからも頑張るよ。
クリエイティブには敬意と報酬を
介護職が最低賃金で働くなんか馬鹿げてる。
確かに一部の業務は誰でもいいものもある。
ただ、利用者さんの役割や能力を引き出したり、QOLを高められるようなクリエイティブなスタッフも多い。
そんな一部の業務とクリエイティブな業務がごちゃ混ぜにされがち、というのが僕の主張だ。
これからも公定価格でやっていくなら、そこらへんを明確に分けて、クリエイティブに敬意と報酬をもっと払うべきだと思う。
僕は介護報酬に頼らずに、クリエイティブな仕事をする人たちに敬意と報酬を出していきたい。
終わりに
最低賃金の引き上げにひるむのは経営者の問題だ。
処遇改善加算に頼り切り、「国が出した分だけ給料を上げる」という思考停止では未来はない。
そんな企業には見切りを付けた方がいい。
運営効率を高め、明確な強みを持ち、スタッフが成長できる環境を作る。
経営とはなんと楽しいことなのだろうか。
生き残れるのは変化を恐れない企業だけだと思う。

車のレースにドハマリした男