早くもこの時期から来期の新卒介護スタッフ獲得のため、数多の法人が動いている。
昔から思っていること。最近は特に思うのだけど、新卒で介護職は止めた方がいいと思う。
特に経営者や介護のスペシャリストなど、勉強する意欲の高い人は一旦他の業界に入ることを勧める。
この業界は止めとけ!というわけではない。
一旦他の業界に行って、外から介護業界を眺めてほしいのだ。
もし僕が新卒者向け合同面接会に行ったら何を話すか考えてみた。
サービス業のスペシャリストは他業界に多い
サービス業としてのスキル不足を、介護業界でしか働いたことがない人に感じることがある。
- 親しみやすい人間性
- 豊かな表情
- 言葉遣い、気遣い
- 機転の効いた対応
これらはトレーニングで上達するのだが、介護業界には往々にしてトレーニングが出来る環境が少ない。
最近ドクターストレッチというサービスにハマっていて、トレーナーが若くて知識も豊富、コミュニケーション能力も高いのでビックリした。
気になってトレーナーがどういうトレーニングを受けて現場に立っているのか聞いたところ、2〜3ヶ月の研修を受け、社内試験に合格した者だけが現場に立てるのだそうだ。
介護現場でこれがやれるところはかなり少数だろう。
教える人間や体系的な研修内容、その時間と資金を確保しなければならない。
介護業界で一般介護士の募集であれば、面接でよっぽどヘマをこかない限り採用される。
そして即現場がほとんどだ。
ちょっといい飲食店やホテルでも、素晴らしいサービスを提供するスタッフにたくさん出会える。
若い時に良質なサービスに触れることで自らのスキルが高まる。
“親のスネ”はそのためにある。
DXでも他業界にスペシャリストが多い
コロナが加速させたデジタル化は、しがみついた人と諦めた企業で収益に圧倒的な差がついたと思う。
僕は運良くコロナ前から自分の興味関心がITにいっていたおかげで、コロナでジャブジャブ流れた助成金を積極的に活用できた。
今一部の事務作業をSEに頼んでいるんだけど、依頼した当初は「それ手作業でしてたんすね^ ^;」と何度も苦笑いされたものだ。
介護のスペシャリストになりたいんだからDXなんか関係ない!
そう思う人もいるかもしれないが、もはやそうではない。
介護スペシャリストになれば経営層とも話をすることになる。
DXの知識も含めて経営層を説得できるようなプレゼンが出来れば、それは現場スタッフやご利用者の利益に繋がるのだ。
要はやりたいことが実現しやすくなるってこと。
介護業界はその点周回遅れっぽい。
ITリテラシーを高めることでも介護業界で重宝され、活躍し貢献できるのである。
魅力発信SNSでも他業界に学ぶことが多い
どれだけ素晴らしい介護サービスを提供していても、知ってもらえなければ意味がない。
集客にしても働く仲間を集めるにしても、知ってもらえなければ始まらないのだ。
かと言って中小零細企業が多い介護業界は、SNSのためにかけるお金と時間、専従スタッフを雇うほど余裕はない。
やったとしてもすぐに効果は生まれず断念してしまう。
ちなみにYou Tubeを始めようって企業は2019年では、
- 10社に1社
- 1年後の継続率2%
やり方も知らなければ効果が出るのも年単位なので諦めてしまう。
これがSNS発信が常識の業界経験者だとどうだろう?
一人一人の守備範囲外が広くなりがちな中小零細企業では、”SNSリテラシーの高い介護スタッフ”として重宝される。
介護業界では発信力が足りず埋もれている事業所も多い。
本田圭佑なら「伸びしろですね」と言うだろう。
次へ続く
自分が「新卒者側だとしたらこうする」ってのを書いてみた。
僕はこの業界を愛しているからこそ、新卒者には厳しい意見を伝えたい。
介護でご利用者やご家族から言われる「ありがとう」は、他業種と比べて重みが違う。
それを知るためにも一度外を見てほしいと思う。
これは長くなりそうなので、2回に分けて投稿する。
後編はこちら
公式ホームページ 社長ブログ