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目次
文の贅肉を徹底排除で「短く、読みやすく」
贅肉は身体にとって害でしかないように、ビジネス文でも不要である。
文には余分な言葉がたくさんついているせいで長くなっている。
たぶんあなたの想像以上に文には贅肉がついている。
その代表的なものをいくつか短く紹介する。
「お疲れ様です」は言うのも書くのも止めよう
- ・お疲れ様です
- ・お世話になっております
- ・よろしくお願いします
- ・ご多忙の中大変恐縮ですが
この定型文を相手は求めているだろうか?
仕事場でもみんな決まって「お疲れ様です」と言う。
昔から疑問に思っていた。
朝は「おはようございます」と挨拶をするのに昼は「こんにちは」とは言わない。
「お疲れ様です」に変わってしまっている。
お疲れ様ですは「こんにちは、うぃっす、イェイ!」に言い換えられる。
あなたもこれらの定型文をやめて仕事効率を上げ、2秒でも早くおうちに帰ったらどうだろう?
「させていただきます」は言うのも書くのも止めよう
- ・ご自宅での介助方法を教えていただければ、施設でもご自宅と同じように支援させていただきます
- ・ご自宅での介助方法を教えていただければ、施設でもご自宅と同じように支援いたします
「させていただきます」は大体「します」「いたします」に言い換えることができる。
例文のように、一文に複数「いただき」は絶対に一生やらないと心に決めよう。
同語、同義語が出てきたら怪しもう
- ・ご自宅での介助方法を教えていただければ、施設でもご自宅と同じように対応いたします
- ・自宅での介助方法を教えていただければ、施設でも同じように対応いたします
一文にご自宅が2回登場している。
一文に同語や同義語が出てきたら、どちらかを削除しても成立するか考えてみよう。
例えば「自宅に帰る帰路の途中」などと書いてしまったら「ん?」と振り返り、「自宅への帰路の途中」など、1つ減らすか言い換えることができる可能性が高い。
ちなみに接頭語の「ご」や「お」もトッてもいいならトろう。
「の」をトッてみる
- ・先日のケア会議で決定した支援の方法ですが、事業所の中のスタッフとも共有し実践できています。
- ・先日ケア会議で決定した支援方法ですが、スタッフとも共有し実践できています。
文が伝わるならトルトルトル。
「事業所の中のスタッフ」も「事業所内スタッフ」にも言い換えられるし、「スタッフ」だけでも伝わる。
順接での「が」「しかし」を止めよう
- ・先日ケア会議で決定した支援方法ですが、スタッフとも共有し実践できています。
- ・先日ケア会議で決定した支援方法は、スタッフとも共有し実践できています。
これについてはマコなり社長が力説していて、僕自身たまに使ってしまっていた。
これを止めると文章が一気に読みやすくなった気がする。
「の方」「ということ」もトれるならトろう
- ・来週のミーティング日時は、AよりBの方が参加人数が多いということで、Bの方に決まりました。皆さま参加のほど、よろしくお願いします。
- ・来週のミーティング日時は、AよりBが参加人数が多いのでBに決まりました。
シンプルにはなった。ただ、言い換えればもっと短くできる。
- アンケートの結果、来週のミーティング日時はBです。
何かと言いがちなこれらの言葉。
大体はトッても問題ない。
「こと」もトれるならトろう
- ・支援者が学ぶことで虐待防止に繋がる
- ・支援者が学ぶと虐待防止に繋がる
これはほぼ無意識に書いている人も多い。
やめることで2文字削減できる。ほら使った(笑)
終わりに
今日から取り組みやすい事例を列挙した。
「そんな細かいところまで考えながら書けないっすよ!」
と思われるかもしれない。
ただ、小さな積み重ねが大事なのもみんな知っているだろう。
身体づくりと似ている。
全部削ぎ落とすのは抵抗があるかもしれないから、気になる一つを取り入れてみよう。
後編では削ぎ落とした後の文にひと工夫して、「印象に残りやすい」文章のコツを紹介する。