前編に続いて後編、前編はこちら。
年収の話
業種別の平均年収はこれくらい。
これは時代によって変わるんだけど、介護は国からの報酬で成り立っているので、大きく上振れることはないだろう。
でも年収が低いから止めとこう、高い方がいいよっていう単純な話ではない。
あなたはどれくらいお金があれば理想の生活が送れますか?
もしかしたら月に30万も50万もいらないかもしれない。
僕は数年前にこの本を読み、自分の価値観が少し変わった気がする。
これはこの後にも書く生き方にも繋がる話で、お金と生き方は密接に関係している。
お金ややりがいを求めて働く人もいれば、著者のように自分の時間を大事にする人もいる。
もちろん途中で変わる可能性も充分ある。
僕だって昔は今のような価値観で働いてはいなかった。
時代が変わったのか僕が変わったのか…
僕が思う今のお金の価値観
今のところ、お金は時間と選択肢を与えてくれるものと認識している。
お金があれば幸せになるとは全く思わない。
手にするまでの過程が大事。
ちなみに僕が今もし独身であれば月10万でも何も問題はない。
そうなったとして…
もし僕が欲しい物がありお金が足りなくても、周りの人を手伝いその感謝が見合えば買ってくれるだろう。
もし僕が美味しいご飯とお酒が飲みたいと言えばおごってくれる人がいる。
自分で稼いで使う必要はない、お金がある人に気持ち良く使ってもらえばいい。
そのための繋がりとスキルがあれば大丈夫。
生き方の話
これは介護に限らずだけど、フルタイムで働くとどうなるか?考えてみよう。
通勤と休憩含め1日10時間ほど、週5日間費やすことになる。
旅行に行こうと貯まった有給をまとめて使いたいと思っても、周りの目が気になったり、職場が許さなかったりする。
企業規模が小さければ、そもそもまとめて休むことが難しいかもしれない。
例えば北欧デンマークでは、中学卒業後に高校を3年で卒業する人は50%だという。
20%が進学なしか休学。
卒業しないわけではなく、だいたい5年くらいかけて卒業するみたい。
みんな休学して趣味、ボランティア、旅、学びなどに時間を費やす。
自分がどう生きたいか一度真剣に考えたり、やりたいことをやってみる時間なのだ。
自分が何者なのかわからない若者にとっては良い時間だと思う。
介護で現場スタッフになると、閉鎖的な環境で働く可能性が高い。
責任者や経営者になると、他事業所・他業種の人たちと話をする機会も多く知見も広がるが、現場スタッフとなるとそうはならない。
デンマークの学生のような考えはできなくても、閉鎖的な環境で働く前に一度、他業種で学んでくるのはどうだろう?
これもフルタイムが悪いとかどうとか言っているのではない。
どういう風に生きたいか?だけの話である。
スペシャリストになりたいなら
むしろスペシャリストになりたいなら、労働基準法なんか無視して働きまくるのが近道だ。
これに関してはイーロンマスクが面白いことを言っている。
「週40時間の労働では誰も世界は変えられない」
僕も10年以上、人の1.5倍くらいは働いたから会社を成長させることが出来た。
介護のプロフェッショナルにはなれないと感じて、経営やITのことを勉強し始めてから会社の成長スピードは早くなった。
このブログも日曜日に子どもと遊びながら隙間で書いている。
自頭はよくない、時間をかけただけなのだ。
介護の「ありがとう」の重みは格別である
ここまではネガティブな話が多かったけど、介護職の一番素晴らしいところを紹介する。
どんなに自分を認められない人でも、ご利用者のために一生懸命介護・支援をすれば必ず感謝される。
他スタッフや責任者も必ずそれを見ている。
そしてそれは他の業種とは比較にならないくらい感謝される。
他業種で仕事をして、お客様や取引先から感謝された経験があればあるほど、それがわかるはずだ。
これについては「世界に誇れる日本の介護」の著者も同じようなことを書いているので、興味のある人は読んでほしい。
その上で本当に一緒に働きますか?
ここでやっとポジショントークに入るだろう。
年収も他とそんなに変わらないかもしれないけど、いろんな形でみんなの努力が返ってくるよう約束する。
イーロンマスクのように世界は変えられないかもしれないけど地域なら変えられる。
いや、もしかしたらもしかするかもよ(^ ^)
意欲的な人には出来る限り、自由に学び働ける環境を用意する。
まとまって休むことも推奨する。
その方が長い目で見て、あなたとご利用者の利益になると考えているから。
最新テクノロジー、SNSメッチャ使います。
テクノロジーは日進月歩、一緒に勉強しましょう。
資格取得支援など、研修費や時間は全額会社負担だけど、サービス業のスキルアップの方法や体系的な研修体制は持ち合わせていない。
これは今答えを持っていないし、課題かもしれないけど一つだけ経験則がある。
育つ人は放っておいても育つ。
伸びない人はどれだけ研修受けても伸びない。
根拠?ない。
意欲の問題としか思えない。
育つ人はすべてのことにポジティブで他人事にすることはなく、目が輝いているのは確かだ。
もちろん今までの話を全部無視して(笑)普通に働いてもいい。
合わない、嫌なら辞めればいい。
それでもよければ、障害者がありがとう!と言われる社会を一緒に作りましょう。
そうすればあなたにも身に余るほどの「ありがとう」が返ってくる。
終わりに
僕がもし合同説明会とかで新卒者に対して話すことがあれば…を想像して書いてみた。
介護福祉に魅力を感じ専門学校とかで教育を受けてきたであろう学生たちに、水をかけるような言葉かもしれない。
先生たちも絶対にこんなことは言わないはずだ。
学校に雇われている時点で利害関係があるだろうから。
僕はウソや上辺の会話が苦手だ。
それが短所なのか長所なのかもわからないけど、至って親切心から言っているつもりなのだ。