介護事業の社長の仕事は、現場に出て売上を作り、営業回りをして、お客様対応をして、熱意を持ってスタッフに指導をする、ことだと思われている。
もちろん間違ってはいないし、特にスタートして間もない会社であれば、そうあるべきだと強く思う。
しかし次のステージに進んでいても、そのままの会社が多い。
そして口を揃えて「任せられる人材がいない」「あのスタッフが育ったら」と言う。
そういう企業はお金の使い方が昔のまんまであることが多い。
個人でも同じことが言える。
僕は役割上、人よりお金を使っている方なので、それについて思うことを書いてみる。
介護事業はインよりアウト
日本の介護は公的な要素が強く、どの事業所も介護報酬は一定である。
最高の環境で最高のサービスを提供しても、ボロボロの環境で低質なサービスを提供しても、会社には同じくらいの報酬が入る。
自費でお金をもらおうものなら行政から物言いが入る。
すなわち適当な価格設定ができない。
だからコントロールしやすいのはイン(売上)よりアウト(経費)と言える。
会社にとって”有意義な効果”が得られるよう、経費の使い方を真剣に考える必要がある。
有意義な効果は会社のステージによって変わる。
100万円あったら何に使う?
こんな質問をして会話を楽しんだことはないだろうか?
あなたなら何に使うだろう?
株式投資する?自己投資する?自分のホームページやYouTubeチャンネルを作って副業を始めるのもいいね。
もし生き方について悩みがあるなら、2ヶ月くらい仕事を休んで「これからどう生きるか考える」のもオススメ。
こんな感じで、それぞれの目的達成のために100万円を有効に使うよね。
会社経営もこれと一緒である。
冒頭のように「任せられる人材獲得」であれば、お金をかけて人材紹介サービスを利用したり、動画発信をしたり、研修セミナー講師をして意欲的な受講生を引き抜くなど、色々ある。
大事なのは、
- ・嫌いなこと以外はやってみる
- ・効果が得られなくても多少の損失は気にしないこと
やってみなけりゃわからないし、やったら新しいことを思い付く。
ちなみに僕は貯金なんて発想はない。
ぬるい業界
ほとんどの介護の会社は入りもしない利益を残して、悩みの解決、事業の発展のために使っていないように見える。
役員報酬が高いことや利益が出ていることを喜んでいる人もいる。
特に何にもせず、若くして”老後”のような生活をしている人もいる。
そして退屈そうに同じ話ばかりしている。
僕の性には合わない。
歳を重ねても、気持ちだけでもstay hungry, stay foolishの精神で頑張りたい。
一日2ドルだと何に使う?
今の為替だと円にして300円くらい。
この質問に対しマイクロソフト創業者のビルゲイツの回答が「鳥を育てる」だそうだ。
鳥を買い、育てることは安価でき、力もいらないので女性でも可能、栄養価も高く自ら食べることもでき、事業に変えることができる。
投資対象として優れているのだそうだ。
実際に鶏の寄付もしている。
まさに「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」を実践している。
生活介護でやってみる?
いやいや、夜間が心配だからグループホームにしようか?笑
グループホームひといき利松 夜間も安心
今までとは違うお金の使い方をしてみよう
とはいえこれまで投資をやったことない人が、株を買ったり、自分のホームページを作ったり、ましてや鶏を買って育てることなんて具体的ではない。
なので、
- ・車じゃなくてバスで移動してみる
- ・ちょっとだけいいとこに食べに行ってみる
- ・自分が楽をする家電を買ってみる
「は?そんなこと?」と思わずに、小さなことから挑戦することをオススメする。
やってみなけりゃわからないし、やったら新しいことを思い付く。
会社の福利厚生も調理代行サポートやシッターサービスなど、現実的に役立つモノを取り入れていっている。
YouTube公式チャンネル
会社としても、個人としても、今までの自分とは違うお金の使い方をやってみようと思う。
その案もいくつかあるのでまた報告する。
終わりに
文中に書いた「100万あったら2ヶ月休んで考える」案は書きながら考えたのだけど、我ながらいい案だ。
みんな大人になった瞬間、じっくり考えることをしなくなるから。
お金は安心でも保険でも老後の資金でもない。
今を楽しむために使ってみよう。
人生は自分というプレイヤーが楽しむためのゲームなのだ。
すなわち祭りである。人生は祭りである。