最近「フローとストック」という本を読んだ。
タイトルからして、お金(資産運用)とかビジネスモデル(フロー型・ストック型ビジネス)を連想するかもしれないが、本の内容はそれに留まらない。
世の中で起きているすべての事象に対して、「フローとストック」という観点で表現している。
本当にすべてのことだ。
“すべてのこと”なので、もちろん仕事にも当てはめて考えることが出来る。
「フローとストック」という観点から、自社の立場や僕の考えを文章にしておけば数年後、誰かへの説明に役立つと思いブログにしておく。
ちなみに著者は「具体と抽象」という本も出していて、この本との関連性も高く面白い。
どちらも何度か読み直したい内容なので、気になる人は是非読んでほしい。
「流れ」のフロー、「蓄積」のストック
「フローとストック」がイメージしやすいように前編では主にこれを中心に書こう。
フローとストックで話題になりやすいのが、みんな大好きお金の話。
個人でもフロー収入とストック収入に分けて考えることができる。
フロー収入の代表は、働いて得る「労働収入」だろう。
働く度に収入が発生するシステム。
一方、ストック収入は「家賃収入」「YouTubeなどの広告収入」「本の印税」など、増減の操作は難しいものの、労働時間に関係なく安定的に収入がある。
「金持ち父さん貧乏父さん」では、フロー収入で稼いだお金を如何にストック収入にぶち込むことの大切さが書かれてあったな。
いわゆる投資である。
お金以外のフローとストック
本にも書かれてあるフローとストックを列挙すると。(左がフロー、右がストック)
- ・現金と預金
- ・非婚と結婚
- ・狩猟と農耕
- ・賃貸(レンタル)と所有
- ・一見と常連
- ・日々のコミュニケーションと信用
- ・現場スタッフの業務と管理者(経営者)の業務
- ・キリギリスとアリ(童話 アリとキリギリス)
- ・売り切りとサブスク
あげるとキリがない。
本当にすべてのことを「フローとストック」という抽象化した言葉で表現している。
「フローとストック」、言い換えると「すぐに解約可能と中々解約できない」とも言い換えられていた。
その点は「非婚と結婚」「賃貸(レンタル)と所有」などがわかりやすいだろう。
フロー型人間 ストック型人間
すべてのことなのでもちろん人間も区別されている。(傾向ともいえる)
フロー型人間・ストック型人間の傾向をいくつか列挙すると。(左がフロー型、右がストック型)
- ・大事なものは、「イマ・ココ・コレ」「過去の経緯」
- ・求める生き方「変化」「安定」
- ・「思考と想像を重視」「知識と経験を重視」
- ・性格「サラッと、すぐ忘れる」「ドロッと、覚えている」
- ・絆は、「煩わしい」「重んじる」
これらで大体イメージが付いたと思う。
世の中の大半はストック型で、少数派がフロー型と書かれていた。
まぁ…集計を取るまでもなさそうな、体感的にわかる話ではあった。
僕はフロー型の傾向が強いと思われる。
絆?煩わしいね。
フロー業務 ストック業務
現場スタッフ業務がフロー寄りで、管理(経営)業務がストック寄りと紹介した。
日々こなさなきゃいけない業務がフロー、その積み重ねがストック、というイメージだ。
わかりやすくするためにラーメン屋で言うと…
お店に客が来たらフロア担当は、「いらっしゃいませ」「ご注文は?」と聞いて、ラーメンをテーブルに届ける、という一連の業務がある。
これがフロー業務である。
「イマ・ココ」で必要とされている業務であり、客が来たのにマニュアルを作っている場合ではない。
一方、管理(経営)者は、労働者が変わっても営業が続けられるように、「店に来たら”いらっしゃいませ”と言って、注文聞いて…」と指導しなければならない。
指導方法は、口頭指導でもいいしマニュアル化してもいい。
これがストック業務である。
これは話をとても簡略化したけど、すべてにおいてフロー業務、ストック業務がある。
データはフローからストックそのもの
ラーメン屋の売上を上げたいとすると…
もしフロア担当が、「餃子は昼によく頼まれる」「広島カープが勝った日はビールがよく出る」などの傾向に気付いたとしよう。
そうすると、昼の注文時には「餃子もオススメですよ」と言い、カープが勝った日は、「今日はカープが勝ったのでご一緒にビールはどうですか?」と聞くことが業務になる。
これがフローの積み重ねから得たストックデータである。
一旦終わり
続きは後編にて